【開催レポート】3S工場見学会&3S講習会(於:枚岡合金工具)を開催しました
「3S工場見学会&3S講習会(見学先:枚岡合金工具株式会社、大阪市生野区)」を2023年4月26日(水)に開催し、兵庫県内の製造業から20名の方に参加いただきました。神戸市とNIROが2018年度から開催する「IoT・スマートものづくりスクール」のものづくり系2023年度最初のイベントです。
枚岡合金工具は大阪にある従業員約20名の金型メーカーですが、3Sに徹底的にこだわり経営改革を成し遂げました。また3S,5Sを志す国内外の企業向けに、同社工場のノウハウを公開する見学会を定期的に開催し、今回の見学会はその891回目となります。
募集定員を超えるお申し込みをいただく人気で、他府県の方や製造業以外からのお申し込みについては、ご参加をお断りせざるを得ない状況となりました。ご参加いただけなかった皆様、申し訳ございませんでした。 それでは、当日の様子をご紹介します。
- 講演「人生に儲けとツキを呼ぶ「徹底3S活動」成功の秘訣」
講師:枚岡合金工具株式会社 代表取締役会長 古芝 保治
はじめに同社の徹底した3S活動を引っ張る古芝会長から講演をしていただきました。以下のようなお話を約1時間にわたり熱く語っていただきました。
- なぜ3Sが経営改革につながるのか、ものを探す時間の無駄
- きっかけとなった3S先進企業の見学
- 企業グループでの3Sの取組(指導費の分担と切磋琢磨)
- 社内に生まれる抵抗勢力との軋轢、それを乗り越えるリーダーシップ
- 3Sの成果が認められ、大手企業の見学やメディアの取材のお話
※この古芝会長のお話の一部はNIROインタビューの記事でもご覧いただけます。
3S工場見学会&3S講習の様子 講演中の古芝会長
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清掃体験
講話に続き工場に移動して参加者全員で「清掃体験」を行いました。
その前に記念写真。
「清掃体験」では枚岡合金工具が実際に清掃を行う方法で床を磨きます。枚岡合金工具では裸足で歩ける水準を目指しているとのことですが、そのレベルを参加者一同体感しました。枚岡合金工具では日々の清掃以外に、社員全員で工場の特定箇所を徹底的に清掃する活動を場所を変えながら定期的に行っているそうです。
清掃体験の様子です。今はフラットなこの床も以前はデコボコだったそうですが、会長自らが率先して平坦化して色を塗ったとのことです。 - 工場と事務所の見学
休憩をはさんで、2つの班に分かれて工場および事務所を見学し、それぞれの場所で実践中の3Sに関わる取組みを、具体的に判りやすく説明をいただきました。
工場の現場では長年の活動で培ったノウハウを説明いただきました。- 工具棚に表示された収納する工具の形を示す姿絵
- 物の定位置を示す床面のシール
- 殆どの備品に取り付けてあるキャスター(清掃時に移動させて、隅々までの清掃が可能)
- 消耗品を必要数だけ発注する仕組み
事務所では、日々使用する文房具は定位置がキチンと決められ、必要な物を素早く取り出すことができます。 壁面キャビネット内のファイルフォルダーの背表紙には、写真が貼ってあり一目で書類を戻す正しい位置が判るようになっています。
- 解説:「情報の3S」、質疑応答
講師:枚岡合金工具株式会社 林様
見学の後、会議室に戻り、同社が開発したドキュメントの管理ソフト「デジタルドルフィンズ」やIoTの取組ご紹介をしていただきました。活発な質疑応答もありました。 - 参加者アンケートから
見学会開催後のアンケートの結果の一部をご紹介します。
【見学会の評価】
殆どの方が参加して「非常に良かった」と回答。様々なNIROの講習の中でも非常に満足度が高かったです。【参加後の取組】
見学会から自社に戻り「学びや気付き」を早速実行に移した方が25%。それ以外の方も「これから実行する」と表明されています。