
理事長 牧村 実
Minoru Makimura
社会・産業構造の変化に対応し、さらなる発展に向けて
昨年は、コロナ禍に加え、世界秩序を揺るがす様々な出来事が起こり、まだまだ先行きが不透明な状況が続いています。このような状況下で、日本においても、電力需給の逼迫化、エネルギー価格の高騰など、エネルギー問題がさらにクローズアップされた結果、地球温暖化への対応と合わせて、グリーントランスフォーメーション(GX)の実現が求められています。
このGXですが、単なるCO2削減だけに留まらないことが従来とは異なります。すなわち、環境保護か経済優先かの二者択一ではなく、環境に配慮した先端技術により、産業構造を変革し、新産業を創造し、環境と経済との両立を目指すものです。国もGXの実現に向けた施策を立ち上げていくことは、皆様ご存じの通りです。
我々、新産業創造研究機構(NIRO)は、このようなGXへの取り組みなどを通じて、エネルギー分野のみならず、様々な分野の新産業創造のための基盤づくりや地元企業の皆様の支援活動を通じて、地域の産業振興、経済活性化に取り組んでいます。
これからの社会・産業構造の変化に対応していくには、新しい技術、製品、サービスを取り入れたビジネス、あるいはそれに役立つソリューションを提供することが求められます。このような状況を踏まえ、我々は、NIROの基本姿勢を定めたNIROビジョンに基づき、以下の5項目、
① 社会のスタイルを変える「DX(デジタルトランスフォーメーション)」
② 脱炭素(カーボンニュートラル)、GXに向けて加速する「環境・エネルギー」
③ コロナに打ち克つ「健康・医療」
④ コロナ後の社会を支える「航空・宇宙、空飛ぶクルマ、ドローン」
⑤ 価値を高める「知財活用」と先進「ものづくり」
を重点分野として展開しながら、自治体、アカデミア、金融機関などと協力・連携し、企業の皆様と一緒に課題解決に取り組んでまいります。皆様には一層のご支援とご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。