理事長 牧村 実
Minoru Makimura
理事長挨拶
私共NIROは、阪神・淡路大震災後の創造的な産業振興を目指してスタートしましたが、まさに今、その取り組みが着実に実を結んでいます。
私がNIRO理事長に就任して以来、特に注力して参りましたのは、「事業経験豊富なコーディネーター」と「産学官を基軸とする効果的なネットワーク」を生かし、「成長産業分野への取り組みを強化」することです。その結果、兵庫県、神戸市、賛助企業の皆様とのシナジーが確立し、さらに、国、関西経済連合会、地元団体などの皆様との連携とも合わせて、NIROが主軸となった「ネットワーク型コラボレーション」が強力に機能するようになりました。
各分野での最新の取り組みをご紹介します。
環境・エネルギー分野では、とりわけ水素産業に力点をおいてきました。ここ兵庫では、水素に関連する実証が数多く実施されていることから、水素技術実証地域として先行する神戸港と大型港湾をもつ姫路港をセットとし、瀬戸内、関西を含めた広域エリアにおける水素の中核拠点となることが期待されています。このような状況を踏まえ、現在、兵庫県、神戸市により、水素関連インフラの整備が進む海外各地域へビジネス展開を進める企業をサポートする事業が進められており、NIROとしても、中堅・中小企業の方々の国内外での事業拡大に向けて積極的に取り組んで参ります。
航空宇宙産業は、コロナ禍による乗客激減に起因する厳しい状況から一転して、大きな回復基調が継続し、加えて、宇宙分野に対する期待も高まっています。これら社会からの要請を追い風にして、NIROは、「関西航空機産業プラットフォームNEXT」などの仕組み通じて、当分野への参入を目指しておられる企業様へのご支援を加速しています。また、社会実装への期待が益々高まっているドローンについては、日本初の「ドローンサミット」を、NIROが中心となり企画・運営している総合展示会「国際フロンティア産業メッセ」と併催し、大きな反響をいただきました。さらに、今年度からは、新たに「ドローンの利活用プラットフォーム」を立ち上げ、ドローンビジネスへの展開を目指す企業の皆様に対して、きめ細やかなご支援を進めて参ります。
ものづくり分野については、今年度、「ものづくり支援センター」を新設いたしました。当センターとDX(ICT・ロボット)部隊が一体となった布陣で、皆様の生産プロセス全般を見据すえながら、生産性向上のための最適な支援を行っていきます。
さらには、毎年ご好評をいただいている展示会「国際フロンティア産業メッセ」「神戸ものづくり中小企業展示商談会」や、「健康・医療」分野での神戸医療産業都市と連携した取り組み、キラリと光る地域産業分野のひとつ「海洋産業」、そして、あらゆる産業の基盤となる「知財支援」などについても注力して参ります。
NIROは引き続き、中堅・中小企業の皆様の発展に向け尽力して参りますので、今後ともご協力、ご支援を賜りますようよろしくお願い申し上げます。