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理事長ごあいさつ

牧村 実

理事長 牧村 実
Minoru Makimura

将来産業の育成に向けて

 新産業創造研究機構(NIRO)は、阪神・淡路大震災後の産業復興と中長期を見据えた創造的な産業振興を目的に1997年に創立されました。その後、地元経済は堅調な産業復興を遂げましたが、我々を取り巻く世の中の動向は刻々と変化しています。
 新興国経済の成長とその鈍化、CO2削減とエネルギー問題、少子高齢化、こうした課題が地元の各企業の経営に直接影響を及ぼしています。

 NIROでは高い成長性が見込まれる「環境・エネルギー」「航空機・航空エンジン」「ロボット・AI・IoT」「健康・医療」の将来産業4分野、特色ある地域産業、および「ものづくり」「知財」の技術基盤に注力していますが、社会の変化と連動して、これらの分野における支援の要求が高まっています。これらの要求に対するNIROの取り組み例をご紹介します。

 昨年よりNIROに設けている「ロボット・AI・IoT導入相談窓口」には、これまでロボットやIoTツール等を活用してこられなかった各種業界・企業の皆様から導入相談が寄せられ、この分野で企業での豊富な経験をもつコーディネーターが実際に現場を訪問して、導入をご支援しています。例えば、従来は熟練者にしか行えなかった作業をロボットやAI(人工知能)によって対応しようとしていますが、この背景には、人と一緒になって作業できる協働ロボットの登場やAI技術の進歩があります。

 「環境・エネルギー」では、エネルギーの安定確保とCO2排出削減を同時に解決する切り札の一つとして「水素」に注目しています。水素発電による市街地施設への電力実証に続き、2020年には世界初の液化水素船による豪州からの水素大量輸送の実証など、世界をリードする実証が地元で相次いで行われることから、水素先進地域としての期待が高まっています。NIROは将来の水素社会に向けて、「どのような製品がいつ世に出てきて、そこに使われるパーツは何か」といった市場・技術動向等の予測を立て、水素産業に進出する中堅・中小企業の皆様の開発や認証取得等への道標となることを目指します。

 中堅・中小企業の皆様の「航空機産業」への参入をNIROは支援していますが、参入への課題となる「認証の取得」「大手企業とのマッチング」「複数工程一貫受注を目指した中核企業への支援」等に取り組んでいます。またNIROが事務局を務めてきた近畿経済産業局主催の「関西航空機産業プラットフォーム」は関西経済連合会と連携し、新たに「関西航空機産業プラットフォームNEXT」として関西の航空機産業のすそ野を広げていきます。

 これらの活動には、国内外の大学・先端的研究機関、賛助会員・地元企業、産業支援機関、金融機関及び自治体の方々と有機的に協力・連携し取り組んでまいります。皆様には一層のご支援とご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。

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