【開催レポート】座学と演習で学ぶカイゼン活動セミナー アドバンス編を開催しました(2026.7.27 開催)
2026年7月27日、神戸市内・兵庫県内のものづくり企業から13名の方にご参加いただき、現場カイゼン活動の実践力の獲得を目的とした「座学と演習で学ぶカイゼン活動セミナー アドバンス編」を開催しました。本セミナーで目指す実践力とは以下の3点です。
① 実際の現場におけるムダを見つける
② ECRSの原則や動作経済の原則に基づいた改善案の提案
③ チームでの改善活動の進め方
本セミナーは、例年同様「模擬生産ライン」がある大阪工業大学大宮キャンパス(大阪市)お邪魔して、同大学 データサイエンス学科の皆川健多郎教授のご指導により開催しました。
まず冒頭の座学では、カイゼンに関する基本原則(ムダの概念、ECRSの原則、動作経済の原則、ベストポジション、3S)について説明がありました。
座学の様子
ベストポジション
模擬ラインを使った生産演習と振り返り

組立のポイントを解説

ビデオで作業を振り返り
座学の後、セル生産の模擬ラインを使い、実際の工業製品(掃除機の吸取りヘッド部)の組み立てを「生産」する演習を行いました。目標は「5分間で5個の製品を完成させ、不具合ゼロ」です。参加者は3つの班(工場)に分かれ、工場⾧、作業者、ビデオ撮影係、分析者など役割を分担して生産に挑みました。
【1回目の生産】
1回目の生産では、全工場で目標時間を超過したうえに不具合(手直し)も発生しました。本演習では「工場」としての収支も計算します。残業代(時間超過)に加え、手直し費用(不良品)が高く設定されており、品質不良がコストに与える影響の大きさを実感する結果となり、全工場が赤字でのスタートとなりました。
生産後は、各工場の作業記録動画を全員で振り返りました。皆川先生からは、「作業者が無理な姿勢で作業位置に合わせている」「部品の持ち替えや探す動作が多い」など、動作のムダについて細かいご指摘をいただき、まずは「品質対策」と「動作のムダ取り」から着手するという改善の方向性を確認しました。
チームで挑むカイゼンの実践
午後からは各工場で様々なカイゼンに取り組みました。参加者同士のコミュニケーションも活発になり、アイデアを出し合いながら、手作りでの治工具の作成や作業環境の見直しを進めました。
【2回目・3回目の生産】
演習を重ねるごとに、部品の置き場を近くする、立体空間(3次元)を活用して部品を手前に配置する、両手が使えるようにする、といった「動作の数を減らす」工夫が次々と実装されました。
その結果、各グループとも作業時間が大幅に短縮され、見事「目標時間達成・不具合ゼロ・黒字化」を達成するチームも現れました。自分たちのアイデアがすぐにタイムや収支という結果に表れることで、「チームで取り組むカイゼンの楽しさ」を体感いただける時間となりました。
研修のまとめ
最後に皆川先生から、カイゼンをさらに進めるための重要な視点について総括がありました。
「最小時間(ベスト)」に着目する:平均タイムを見るのではなく、最も早くできた「ベストな条件」は何かを分析し、それを再現・標準化していくこと。
良き作業イメージを持つ:流れるようなリズミカルな動作や、手元を見ずに部品を取る(ノールック)など、理想的な作業のイメージを持ち、そこに向かって現場を近づけていくこと。
カイゼンを止めない:AIやデジタル化が注目される時代であっても、その土台となる「現場のカイゼン活動を止めない」ことが何より重要である。
参加者の皆様の集合写真
長丁場で熱気あふれるセミナーとなりましたが、参加者の皆様は真剣かつ楽しそうに取り組まれており、明日からの現場改善に直結する非常に有意義な1日となりました。ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。
▶ アンケート結果

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自由意見欄には様々なご意見・感想が寄せられましたが、総じて生産演習が高く評価され、要約すると以下の3点となります。
- グループ演習による気づきとアイデア共有
座学だけでなく、グループ演習で「実際に考えながら学べた」点が好評でした。他者の多様なアイデアに触れ、普段の業務では得られない新しい改善の視点に気づけたと評価されています。 - 実業務に直結する実践的内容
実際の工場生産を想定した演習により、「自分の仕事に落とし込みやすい」との声が多数寄せられました。学んだ基礎や進め方を、職場の改善活動にすぐ活かしたいという意欲に繋がっています。 - 講師の的確な解説と高い満足度
演習時のビデオを用いた解説が非常に分かりやすく、1日で充実した学びが得られたとのことです。「また参加したい」と、今後の継続開催を望む声も上がっています。





















