【開催レポート】座学と演習で学ぶカイゼン活動セミナー アドバンス編を開催しました(2025.7.25開催)
2025年7月25日に神戸市内・兵庫県内のものづくり企業から18名の方に参加いただき、現場カイゼン活動の実践力の獲得を目的に「座学と演習で学ぶカイゼン活動セミナー アドバンス編」を開催しました。実践力とは以下の項目です。
① 実際の現場におけるムダを見つける
② ECRSの原則や動作経済の原則に基づいた改善案の提案
③ チームでの改善活動の進め方
本セミナーは、「模擬生産ライン」がある大阪工業大学大宮キャンパス(大阪市)で、講師を大阪工業大学の皆川教授にお願いして開催しました。2019年の初開催から数えてNIROとしての開催は5回目となります。
まず、座学でカイゼンに関する原則(ムダの概念、ECRSの原則、動作経済の原則、作業におけるベストポジション、3Sの徹底)の説明を受けました。


座学の様子
動作経済の原則~少同短楽~

ヘッド部の組立て方法を説明中
座学の後、セル生産の模擬ラインを使い実際の工業製品(掃除機の吸取りヘッド部)を「生産」(9種13点のパーツを組立て)します。目標は5分間で5個の製品を完成させ不具合ゼロです。参加者は3班(工場)に分かれ、工場長や作業者、ビデオ撮影かかり、分析者等役割を分担した上で、生産を行いました。
1回目の生産では、全工場で目標作業時間を超過し、組立不良が発生した工場もありました。「工場」としての収支も計算しますが、作業時間が超過すると残業代、不良品が出ると手直し費用が発生し、全工場で赤字になりました。各工場の生産作業の記録動画を全員で見て作業内容を振り返り、皆川先生から「作業姿勢」「作業手順」「動作のムダ」「部品位置」など細かい点まで様々な観点での助言をいただき、改善の方向性を確認しました。
午後からは各工場で種々カイゼンに取組みました。グループ内でのコミュニケーションも活発になって、チームワーク良く、アイディアを出し合いながら改善活動を進めました。2回目の生産では各グループとも時間が短縮し、ある工場は目標作業時間・不具合ゼロ・黒字化を達成しました!これはこれまで5回の開催で初めての快挙でした。
その後各工場ともカイゼンを進め最後の3回目の生産までには数多くの工夫が織り込まれて改善が進み成果を実感できました。そして何より「チームで取組むカイゼンは楽しい」と言うことを体感いただきました。

参加者・講師の皆川先生と記念写真
