【開催レポート】令和元年度 医療・介護機器分野参入促進事業 第1回研究会「医療応用可能な新規材料・新原理について」(2019.11.1開催)
2019年11月1日、ひょうご次世代産業高度化プロジェクトで実施している「医療・介護機器分野参入促進事業」の一環として、第1回研究会「医療応用可能な新規材料・新原理について」を開催しました。
当日は、物質や材料の研究を総合的・専門的に行う国内唯一の公的研究機関である国立研究開発法人 物質・材料研究機構(NIMS)から、最先端の研究を行っておられる先生方を講師としてお招きし、健康・医療分野で利活用可能な研究シーズについて具体例を交えながらご紹介をいただきました。
関西でNIMSの研究シーズを知ることができる機会は多くありませんが、今回、NIMSのご協力により、医療・介護機器分野への参入等を希望する企業様、地域の大学の研究者の方々に、このような機会を提供することができました。本研究会をきっかけに、産学連携の共同開発へと発展する事を期待しています。
◆お問合せ:(公財)新産業創造研究機構(NIRO) 健康・医療部 西野(にしの)
TEL: 078-306-6805・080-1468-8268
-- ご講演要旨 --
「新しい価値創造の実現」
外部連携部門 企業連携室 企業連携コーディネータ― 袴塚康治 様
NIMSの概要、技術移転への取り組みと、部品供給企業からグローバル医療機器製版業への展開に成功した
事例について紹介いただきました。
「電気細菌学がもたらす悪玉微生物対策の破壊的イノベーション」
国際ナノアーキテクトニクス研究拠点(MANA) 独立研究者 岡本章玄 様
発電細菌を活用し、皮膚・口腔内・腸内等における病原細菌を簡易診断するセンサを紹介いただきました。
「銅合金の抗菌活性の活用を目指して」
機能性材料研究拠点 上席研究員 山本玲子 様
銅合金を活用することで病院の環境中微生物量を低下させ、院内感染を防止する技術の研究について
紹介いただきました。
「太陽光や赤外線を利用するためのナノ材料の研究」
国際ナノアーキテクトニクス研究拠点(MANA)
主任研究者、ナノ光制御グループ グループリーダー 長尾忠昭 様
材料の表面構造をナノスケールで制御することで発現する表面増強赤外吸収(SEIRA)現象の応用事例として、
スマホにも搭載可能な超小型ガスセンサーや、紫外光をカットする食品や薬品の容器用材料などについて紹介
いただきました。