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理事長ごあいさつ

牧村 実

理事長 牧村 実
Minoru Makimura

ポスト20年 「将来産業分野の育成」を目指します

 新産業創造研究機構(NIRO)は、阪神・淡路大震災後の産業復興と中長期を見据えた創造的な産業振興を目的に1997 年に創立され、2017年で20周年を迎えました。この間、地元経済は見事な産業復興を遂げたと言えますが、我が国経済に目を向けますと、平成不況からの立ち直りも長くは続かず、2008 年のリーマンショックを迎え、その後の景気は、緩やかな回復基調が続いています。一方、今後の高齢化社会・人口減少社会の到来に備えた地方創生が叫ばれる中、都市間・地域間競争社会へと突入することが想定されます。地元兵庫県でも、積極的な「地域創生」施策が展開されておりますが、中長期に見た地域創生には、将来性のある産業群を地元に創り上げていくことが重要です。

 NIRO は、1997 年の創立以来、創造的産業振興のための基盤づくりや地元企業の方々への技術支援・事業化支援などを継続的に行って参りました。特に、中小企業の方々のニーズに合わせた技術支援・研究開発支援には一定の成果が得られましたが、一方で、個々の企業ニーズは多岐の分野にわたっているため、成長産業クラスターのような効果的な新産業群の形成は容易ではありません。そこで、創立20 周年を機に、NIRO の“ありたい姿” を定め、将来性のある産業群の形成を目指して、将来産業分野の育成に注力する方針としました。

 将来産業分野としては、NIRO 創立期から方針としてきた“持続可能なグローバル社会を見据える” ことを前提に、地元の活力を生かして、高い成長性が見込まれる「航空機・航空エンジン分野」、「環境・エネルギー分野」、「ロボット・AI分野」及び「健康・医療分野」の4つの分野を設定しました。さらに、特色ある地域産業を育てることも必要との考えから「地域産業分野」についても注力することとしました。
 以下に、4つの分野の活動の一端を示します。


  • 「航空機・航空エンジン分野」は、今後20年で約500兆円の市場があると言われており、中堅・中小企業の方々にこの分野に新規参入いただくための多岐にわたる支援をします。地元では兵庫県立工業技術センターに「航空産業非破壊検査トレーニングセンター」が国内初の非破壊検査員の訓練機関として開設されており、NIROはコーディネート機関として協力していきます。
  • 「環境・エネルギー分野」の水素関連では、地元神戸で水素発電による市街地への電気と熱の供給の実証運転が世界で初めて行われており、また2020年には神戸空港島でやはり世界初となる水素受入基地の実証が始まる予定です。世界の先端を行く神戸・兵庫において新たな産業である水素産業の成長を支援していきます。
  • 「ロボット・AI分野」では、人手不足が深刻な小規模の生産現場において、仕上がりにバラツキが大きい製品の外観検査や細かい手作りの工程など、これまで人による作業しか考えてこられなかった現場にもロボットの導入が検討されるようになってきました。NIROでは各業界向けに幅広くロボット導入を支援していきます。
  • 「健康・医療分野」においては、先端の機関・企業の集積地である神戸医療産業都市や医産学官連携のプラットフォームである関西健康・医療創生会議などとのネットワーク形成に注力していきます。

 なお、以上の将来産業分野の育成においては、「ものづくり」、「IoT」及び「知財」についての技術基盤を強化し、有望な先端・コア技術及び技術経営手法を活用した研究開発、技術移転及び技術支援を行います。また、牽引役となる先端企業、大手企業等とのシナジーを考慮して、意欲のある中堅・中小企業の発展を支援し、新産業の裾野を拡大します。

 これらの中堅・中小企業の方々への支援に際しては、事業の入り口から出口までをしっかりと見据えた活動を目指しています。そのため、技術開発のみならず十分な事業経験を持ち、実施企業の方々と運命を共にする意気込みで取り組む、いわゆる“NIROコーディネーター"を擁して活動を行います。また、国内外の大学・先端的研究機関、賛助会員・地元企業、産業支援機関、金融機関及び自治体の方々と、有機的に協力、連携した、いわゆる “ネットワーク型コラボレーション” により鋭意推進してまいります。

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